2013年10月22日

すすり泣くギター

ギターの音が止まる

彼女が顔を上げて私を見る

夏の白い陽射しに溶けてて私には見えない

私の意識の中に滑らかに入りこんできた

どこかで聴いたミュージック

新鮮なメロディー

風を感じた

頬をやさしく撫でる風

夏へと向かう階段を登る春の日々の中で

記憶を呼び覚ますように吹く涼しくやわらかい風

私はゆっくりと目を開いた

その時メロディーが誰によって宴奏さられていることを悟る
 
ソファで寝てしまった私の向かい側の壁

壁紙の綺麗な白そこに寄りかかった女の人

青いギターを抱えて薄く目を閉じて

ゆっくりと12本の弦を爪弾いている

薄いレースのカーテンによって弱められた夏の陽射しが

薄暗い部屋の中に彼女を白く浮かび上がらせている

ソファに寝ている私と彼女の間の空気を

扇風機が無表情に掻き混ぜていた
 
やわらかな日溜まりの中でギターを弾く彼女の姿は

ステージでスポットを浴びているようにも見えた
 
ギターの音が止まる彼女が顔を上げて私を見る

その表情は夏の白い陽射しに溶けてしまって私には見えない。
 
私には、見えなかった

私のすすり泣くギター
posted by beatles at 13:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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